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外断熱と内断熱のメリット・デメリット
外断熱のメリット
- 熱容量を活かせる:建物の構造体(コンクリートや木材)が断熱層の内側に入るため、室温変動を緩和しやすい。夏は外からの熱を遮断し、冬は蓄熱性を活かして快適性が向上する。
- 結露リスクが低い:外壁の外側に断熱材を設置するので、躯体内部の温度差が小さくなり、内部結露のリスクを減らせる。特に鉄筋コンクリート造では耐久性向上に大きく貢献する。
- 建物の寿命を延ばす:断熱材が外部からの温度変化や湿気を防ぎ、構造体が安定した環境に置かれるため、劣化の進行が遅くなる。
- 気密性の確保が比較的容易:断熱層が外周を連続的に覆うため、隙間が生じにくい。
外断熱のデメリット
- コストが高い:断熱材の厚み確保や外壁仕上げとの取り合いに工夫が必要で、材料費・施工費ともに高くなりやすい。
- 施工の難易度が高い:専門性が必要で、工事品質が施工者の技術に大きく依存する。
- 外観デザインへの制約:外側に断熱材を付加するため、外壁の意匠や窓周りの納まりに制限が出る場合がある。
内断熱のメリット
- 施工コストが比較的安い:外壁に比べて作業がしやすく、一般的な工務店でも対応可能。初期投資を抑えやすい。
- 改修工事で導入しやすい:既存建物でも室内側から施工できるため、リフォーム・リノベーションに適している。
- 外壁デザインに影響しない:断熱材が室内側にあるので、外観を自由に設計できる。
内断熱のデメリット
- 内部結露のリスク:外壁との間に温度差が生じやすく、壁体内結露やカビの発生につながる危険がある。
- 躯体の劣化リスク:外気に直接さらされた構造体は温度変化や湿気の影響を受けやすく、耐久性に不利。
- 居住空間が狭くなる:室内側に断熱材を入れるため、壁厚分だけ部屋の有効面積が小さくなる。
- 断熱の連続性確保が難しい:柱や梁などの構造体部分で断熱が途切れやすく、熱橋(ヒートブリッジ)となる箇所が生まれる。